トランプが芸人ビル・マーに1,323語の猛反撃! トランプのSNS史上最長の投稿について

トランプが芸人ビル・マーに1,323語の猛反撃! トランプのSNS史上最長の投稿について
トランプが芸人ビル・マーに1,323語の猛反撃! トランプのSNS史上最長の投稿について

何が起きた?

2026年10月25日、米国のドナルド・トランプ大統領が、自身のSNS「Truth Social」に、お笑い芸人で政治番組司会者のビル・マーを激しく非難する長文を投稿した。

その長さは1,323語。CNNと発言記録データベースFactbaseによると、2011年以降に記録された約9万7,455件のトランプのSNS投稿の中で最長となった。

内容は、マーへの人格攻撃、テレビ番組への不満、支持率への反論、ホワイトハウスでの夕食会の内幕など、多岐にわたるものだった。

きっかけは、10月23日に放送されたマーの政治風刺番組『Real Time with Bill Maher』である。

トランプとマーは、わずか10日前の10月15日にホワイトハウスで夕食を共にしていた。翌日にはトランプ自身が、良い夕食会だったと語っている。

ところが、マーが番組でトランプの支持率や政治手法を批判すると、トランプの態度は一変したのである。

簡単にいうと

ビル・マーは、共和党だけでなく民主党にも厳しい冗談を飛ばすことで知られる米国のコメディアンである。

そのマーがトランプと直接会い、互いに好意的な言葉を交わしたにもかかわらず、テレビでは従来どおりトランプへの批判を続けた。

これに対し、トランプは政治的な反論だけでなく、マーの番組はつまらない、視聴者は怠け者だ、マーは酔っていたといった個人的な攻撃を大量に書き連ねた。

今回注目されたのは、大統領がこれほど長い文章を、一人のコメディアンへの反論に費やしたことである。

トランプの投稿全文を日本語訳

以下は、2026年10月25日にトランプがTruth Socialへ投稿した文章の全文を日本語に翻訳したものである。

省略や要約は行わず、原文の主張、皮肉、侮辱的な表現、言い回しを可能な限り忠実に再現している。読みやすさのため、原文の長い段落は適宜区切った。

なお、翻訳は投稿内容を紹介するものであり、トランプの主張がすべて事実であることを意味しない。

この、どうしようもない完全な負け犬、ビル・マーについて話そう。

彼は視聴率の低い番組を、同じく視聴率の低いHBOでやっている。HBOは大昔には、質が高く、刺激的なテレビ局だった。だが、そんな時代は終わった。もう「ホット」ではない!

マーの友人で仕事仲間のチャック・ラベラは、私の友人でもあり、大ヒット番組『アプレンティス』で「使い走り」として働いていた。

この番組は何週にもわたって視聴率1位となり、最終回はその年の高視聴率番組の一つになった。その成功のおかげで、彼も、あの歴史的な「出来事」に関わったほかの全員とともに、NBCの社内で自動的に、しかも急速に出世していった。

『アプレンティス』の成功はあまりにも大きく、関係者全員がその恩恵を受けた。多くの人のキャリアを築いたのだ。これは素晴らしいことだ。

私自身も大統領になったのだから、あの番組が私のキャリアを築いたと言う人もいる。(番組がなくても私は勝っていただろうが!)

いずれにしても、ここ数年間、ラベラは私にひっきりなしに電話をかけてきた。「こんにちは」と挨拶しては、とても愛想よく振る舞い、ビル・マーがどれほど私を「愛し」、尊敬しているかを話すのだ。

そして、私が大統領になる前から、マーと何らかの形で会ってほしい、彼の番組に出てくれないか、と繰り返し頼んできた。

私が大統領になってからは、最初の面会にも、先日の面会にも応じた。しかし、彼の番組に出演すると承諾したことは一度もない。彼は私に出演してほしくて、必死になっているが、そんなことは起こらない!

私は彼の番組を時々見ることがある。頻繁ではないが、見るたびに、少なくとも私については、結局いつも不誠実な話になる。だが、そんなことを誰が気にする?

彼は、イランから核兵器を取り除いたことを良いことだと思っていない。これだけでも、彼があまり頭のよくない人間だと分かる。

もし私がイランに核兵器を手に入れさせていたら、今ごろ世界はまったく違う場所になっていただろう!

彼は偽の世論調査を使って、私の支持率がこれまでで最低になったと言い、「共和党でさえ彼を好いていない」とも言った。だが、それは事実ではない。

私の支持率は高い。それ以上に重要なのは、彼が私について、共和党内での支持や評価を失いつつあると言ったことだ。

実際には、CNNが発表したばかりの世論調査で、私は共和党内で98%、99%という支持を得ている。史上最高の記録だ。ロナルド・レーガンは86%だった。

CNNのハリー・エンテンも、私は「過去100年間で最も影響力のある大統領」だと言っている。

CNNはさらに、共和党の歴史上で最も人気のある人物は誰かという世論調査も行った。

そこでも私が勝った。私は53%、ロナルド・レーガンは18%、エイブラハム・リンカーンは8%だった。

しかも、これはCNNの世論調査だ。CNNの連中は、決して私のことを大好きな人々ではない。

だからビル・マーは嘘をついたのだ。しかし、彼は何についても嘘をつく。

そして、私に対しても嘘をついたと思っている。

彼がほとんど何を言っても拍手や笑い声が起きる。面白くもなければ、出来のよくない話をしているときでさえだ。

そこで私は彼に、いったいどんな「笑い声発生装置」を使っているのかと尋ねたのだが、彼は私に嘘をついたと思っている。

人々が本当に彼を面白いと思っているはずがない。

私はビルを知らなかったし、彼も私を知らなかった。それで何の問題もなかった。

ところが、チャック・ラベラと、私の友人のキッド・ロックが、ビル・マーとの面会について、しつこく電話をかけてくるようになった。

私の最初の返事はこうだった。

「おい、君たち。あいつはただの間抜けじゃないか」

すると彼らは言った。

「彼はホワイトハウスに行って、あなたと一緒に時間を過ごし、話をしたがっています。あなたはとても頭がいいけれど、リベラル派の政策には乗り気ではない、と彼は言っています。考えてみてもらえませんか?」

彼は自分で自分をホワイトハウスに招待したのだ!

そして最初の面会が行われた。

ビルは非常に緊張していた。酒を求めてきた。

彼はひどく自信がなさそうだったし、目と鼻の周りには、誰かに殴られたばかりのような、かなりひどいあざがあった。

だが、殴ったのは私ではないぞ!

ホワイトハウスで最初の夕食会を終えるや否や、ビルはまた来たいと言い出した。

ホワイトハウスというのは、人を強く引きつける美しい場所だ。特に今は、私が全面的に改装し、その格にふさわしい様式に整えたので、なおさらだ。

あの使い走りが何度も電話をかけてきて、ビルは私をどれほど愛しているか、誰よりも私を尊敬しているか、そして2回目の面会を望んでいるかを話してきた。

チャック・ラベラから10回も電話があったので、こいつらは本気なのだろう、もっと学びたいのだろうと思った。なにしろ、彼らの政策は笑ってしまうほどひどいのだから!

それに私は、ビルが重度の大麻常用者だと本人に伝えたいとも思っていた。

彼はやめなければならない。健康に非常によくない。

今回の彼の見た目はひどいものだった。

ビルは酔っていて、酒を手に持ったままホワイトハウスの中を歩き回っていた。

スティーブン・A・スミスとキッド・ロックも彼と一緒に来ていた。

全体としては、良い会合だったと思う。

4時間も続いていない。2時間、おそらくそれ以下だった。そして全員が満足していた。

我々には時刻の記録がある。

私は何一つ学ばなかったし、時間の無駄だったと感じた。

最初の夕食会の後、ビル・マーは友好的だった。たぶん、その場にいた全員が満足して帰ったのだと思う。

その後、彼は最初の番組で私を好意的に扱ってくれた。「笑い声発生装置」による笑い声もたっぷり入っていた。これは実際にある言葉だが、まあ、そういうことだ。

しかし、その後、彼は元の自分、昔ながらのやり方に戻ってしまった。

それは理解している。彼は彼の仕事をしているのだ。

私はそれを、あまり個人的な問題として受け止めたことはない。

彼の視聴率が低いという話を聞くたびに、私はいつもそれをからかっていた。

彼はいい人間ではないし、彼がまくし立てていることは、彼自身が本当に信じていることではない。

彼は自分の支持層に迎合しなければならないのだ。その支持層の大部分は、負け犬や、働くことが嫌いな連中で構成されている。

だからこそ、長い間チャック・ラベラから電話がかかってこなくなったのだが、私は彼からの電話がなくても、まったく寂しくなかった。

2回目の夕食会の後、ビルの「番組」は最初のときよりもはるかにひどかった。

彼は完全におかしくなった!

彼は腰抜けだ。なぜなら、夕食会では一分一秒を楽しんでいたのだから。

それから、私はホワイトハウスの記者会見室にプールを造ろうとしているわけではない。そんなことをするつもりは最初から一度もなかった。

私は記者団を移動させ、別の場所に配置することを考えている。しかし、現在の場所は、非常に不足しているスペースを確保するために使うつもりだ。

ビルは、我々の素晴らしい共和党候補者たちも攻撃した。

私が支持を表明した候補者の実績は、下院で98%、上院で100%だと彼は知っている。それなのに、どうしてあのような嘘の発言ができるのか?

これらの統計数字は事実だ。彼はそのことを語るべきなのに、そうしない。

なぜなら、彼は非常に不公平な人間だからだ!

キャロライン・リービットは番組で素晴らしい活躍をした。だが、彼女が最初に相手をしたのは、偏見に満ちた、頭の悪い、下劣なやつで、そいつが質問をしてきた。

彼女は私のことも、自分自身のことも、見事に擁護した。しかし、嘘に次ぐ嘘を相手にしていては、気分がいいはずもない。

特に重要なのは、ビルが、過激派に支配され、衰退し、荒廃したカリフォルニア州の不法投票者について嘘をついたことだ。

ここ数日だけでも2万人が見つかった。その数は簡単に100万人を超える可能性がある。

ビルがまき散らした嘘は、ほかにも山ほどある。しかし、彼の発言を一つ一つ事実確認するために時間を無駄にするつもりはない。

彼にはそんな価値がない。

ビル、もう電話してくるな。

無駄なことだ。それからチャック・ラベラにも、あまり頻繁に電話してくるな、君がどれほど「トランプ」を愛していて、どれほど会いたがっているかを伝えるな、と言っておけ。

なぜなら、君は救いようのない男だからだ。少数の「ファン」に迎合しようとしているだけなのだ。

君はまた、臆病者でもある。

わずかな「ファン」を気にするあまり、私のおかげでこの国がどれほど順調に運営されているかという真実を語ることを恐れている。

そして、バカ主党(民主党を侮辱的にもじった表現)がいかにひどいことをして、アメリカ合衆国をほとんど破壊しかけたかという真実を語ることも恐れている。

もし私が選挙に勝っていなければ、アメリカは死んでいただろう!

それから、君の「笑い声発生装置」を止めろ。

君が何も面白いことを言っていないのに、観客が抑えきれないほど笑い続けるなんて、冗談にもほどがある。

そして、私は共和党の人間たちに、もう君を取り上げないようにさせるつもりだ。

彼らは君のことを、何か大きな変革をもたらす人物であるかのように語ろうとするからだ。

君は変革をもたらす人物などではない。ただの負け犬だ!

私はもともと君の番組をそれほど見ていなかったが、もう二度と見ることはない。

なぜなら、あの番組はフェイクニュース以外の何物でもないからだ。

残念ながら、アメリカも世界も、そんなものを見せつけられている。

この件に関心を払っていただき、感謝する。

ドナルド・J・トランプ大統領

Truth Details | Truth Social

なぜトランプはここまで怒ったのか?

直接のきっかけは、10月23日のマーの番組である。

マーはトランプの支持率低下に言及し、共和党候補が選挙広告でトランプにほとんど触れていないと冗談を交えて批判した。

また、元ホワイトハウス報道官のキャロライン・リービットに対し、11月3日の中間選挙で共和党が大きく敗北した場合、権力を失いつつあるトランプが報復に走るのではないかという懸念を示した。

しかし、マーはトランプとの会談を否定していたわけではない。

マーは番組で、トランプと直接話せたことを評価し、夕食会では最高裁判所、移民政策、アフガニスタン政策、2020年大統領選など、さまざまな問題について意見を伝えたと説明した。

特に注目されるのは、マー自身が礼儀を欠いた部分もあったと認める一方、トランプは怒鳴らず、話を遮らず、冷静だったと評価していることである。

つまり、マーはトランプの対話姿勢を評価しながら、政策や政治手法への批判は続けたのである。

トランプは10月16日にはマーに好意的な言葉を述べていたが、その後の番組を見て、今回の長文投稿に至った。

ただし、具体的にどの発言が最大の怒りの原因だったのかは明らかになっていない。

トランプの投稿はどこまで正しいのか?

今回の投稿には、確認できる事実と、トランプ自身の主張や未確認の疑惑が混在している。

特に注意が必要なのは、支持率、夕食会の時間、カリフォルニア州の不法投票をめぐる発言である。

まず、トランプはCNNの世論調査で共和党内から98~99%の支持を得ていると述べた。

しかし、CNNが10月21日に公表した調査では、共和党支持者全体のトランプ支持率は74%だった。98~99%という数字は、熱心なMAGA支持層についての別の調査と混同した可能性が指摘されている。

米国全体での支持率も32%となり、同調査での過去最低を記録していた。

次に、夕食会の時間についても証言が食い違っている。

トランプは2時間以下だったと主張する一方、マーは約4時間だったと説明した。同席したスポーツ評論家スティーブン・A・スミスも、ホワイトハウスで4時間以上を過ごしたと述べている。

また、トランプはマーが酔っていた、大麻を大量に使用しているなどと非難したが、今回の夕食会でのマーの状態について、独立した裏付けは確認されていない。

さらに重要なのが、カリフォルニア州で2万人の不法投票者が見つかったという主張である。

米司法省は10月15日、同州の有権者名簿に約2万人の非米国市民が含まれている疑いがあるとして提訴した。

しかし、これは2万人の不法投票が確定したという意味ではない。カリフォルニア州側は対象者の判定の正確性を争っており、連邦裁判所でも審理が続いている。

トランプが述べた100万人を超える可能性についても、確認された数字ではない。

このように、投稿には政治的な反論も含まれているが、その数字や事実関係を無条件に受け入れることはできない。

なぜこの投稿が注目されているのか?

今回の投稿は、従来のトランプのSNS投稿とは長さの面で大きく異なる。

CNNによると、それまでの最長記録は2026年5月の723語であり、今回の1,323語はその約1.8倍である。

しかも投稿の中心となったのは、外交政策や選挙公約の説明ではなく、一人のコメディアンへの反論だった。

さらに興味深いのは、トランプがマーを完全な敵と考えていたわけではなく、少なくとも夕食会の直後には好意的に評価していた点である。

マーもまた、トランプを一方的に否定せず、直接会って意見を交換することの重要性を認めていた。

それにもかかわらず、テレビで批判されると、トランプは政策の論争から相手の人格や私生活、番組の観客にまで攻撃を広げた。

今回の出来事は、トランプが批判に対してどのように反応するのかを示す事例として注目される。

同時に、コメディアンが権力者を風刺し、政治家がそれに反論すること自体は民主主義社会で認められた言論活動である。

問題は、その応酬の中で裏付けが不十分な主張や個人攻撃がどこまで広がるのか、そして大統領としての権限に関わる発言まで含まれている点である。

単なるお笑い芸人との口論に見える今回の1,323語の投稿には、トランプの政治的な自己評価、メディアへの不信、批判者への対応が凝縮されているのである。

情報源